2010年10月19日

村野藤吾の旧千代田生命本社ビル

村野藤吾設計の旧千代田生命本社ビルは1966年竣工年竣工し、千代田生命の破綻をへて2003年に目黒区総合庁舎に生まれ変わった。

東急東横線の車窓からも見えるアルキャスト縦のルーバーが美しく微妙な陰影を奏でる建物を、今頃になって見学した。

池に面して休憩室があり、隣の和室の「しじゅうからの間」が誰でも使えるスペースとして公開されている。
40年を過ぎた適度な古びだが、網代をあしらった光天井や、モンドリアン風の障子の洒脱なデザインはそのままで眼を楽しませる。
他にも二つの和室と茶室があり、区民が誰でも使えるのは贅沢な事だ。

20101019千代田生命外観s-.jpg  20101019しじゅうからの間s-.jpg


吹抜けにある螺旋階段は、最初の踏み込みが浮き上がり、微妙な曲線を繋いでいく扱いは正に階段の名手の村野藤吾の面目躍如。
しかし、この階段は改修時に安全の為に余分な手摺が着け加えられ、不要とも思われるアクリルパネルで囲われて、プロポーションと軽快さを大きく損なってしまい、かなり残念だ。

20101019階段s-.jpg  20101019階段2s-.jpg  20101019階段3s-.jpg


正規のエントランスのアルミのキャノピーを抜けると、ビアンコ・カラーラの純白の大理石に囲まれた床と壁の空間が迎えてくれる。
目線を切った腰窓から反照する光と、細やかなモザイクタイルのトップライトから落ちる光は心を安らげる。

20101019キャノピーs-.jpg  20101019ホールs-.jpg  20101019トップライト2s-.jpg


アクリルの照明器具も、灯りを入れた時はさぞやと思われる。

20101019ホール照明s-.jpg


屋上は区によって緑化されており、十五のメッセージと村野藤吾とをもじって目黒十五庭と名付けられている。
村野藤吾は、その出来栄えに苦笑しているかもしれない。

20101019屋上庭園s-.jpg


村野の建物も、次々解体されている。
関西の新歌舞伎座、そごう、関東の早稲田大学文学部、松寿荘その他数え上げれば限が無い。

その中で、稀な変転をして生き残ったこの旧千代田生命本社ビルは何時までも区民に愛されると共に、村野建築の粋と繊細さを示し続けてもらいたい。

20101019千代田生命外観2s-.jpg  20101019千代田生命外観3s-.jpg
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2010年10月16日

利根川遡行

銚子から、渋川まで時々切れ切れだが、利根川に200km以上の距離に亘りサイクリングロードがある。

先日どんなものか輪行して遡行してみた。
スタートの銚子で、灯台やら近くの屏風ヶ浦などに立ち寄ってからしばらく県道を走り、美しいプロポーションの利根かもめ大橋を過ぎてからようやく堤防上のサイクリングロードが始まる。

20101016銚子灯台s-.jpg  20101016屏風ヶ浦s-.jpg  20101016かもめ大橋s-.jpg

20101016サイクリングロード起点s-.jpg


全く人気の無いサイクリングロードは、爽快といえば爽快、単調といえば単調で、街道の一里塚と同じで見ものは橋だけという事になる。
しかし、いつも混みあって人を避けるのに苦労する多摩川などに比べれば天国だ。

思いのほか陽も短く、下総国一宮の由緒正しい香取神宮にも詣でたので時間をとられ、佐原までしか遡れなかったのはちょっと残念。

20101016香取神宮s-.jpg  20101016佐原s-.jpg


しかし、昨年も訪れた佐原は、歩く巨人の伊能忠敬の故郷なので言い訳は立とう。

ここから渋川まで行くか、しかもサイクリングロードは右岸と左岸にあるので往復400km。
どうするかは思案中。
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